事前アンケート結果

本アンケート調査は、平成20年2月20日の弊法人主催で実施したCSRセミナー「2009理念経営の実践とCSR」にお申し込みをされアンケートにご回答をいただいた方のデータを基に、各企業の取組状況について整理をしたものです。

  • 実施時期:
    2008年11月~2009年2月
  • 実施対象者:
    新日本有限責任監査法人主催 セミナー「2009理念経営の実践とCSR」へのお申込者
  • 集計:
    2009年4月現在


当日の様子

2月20日、日比谷公会堂で新日本有限責任監査法人主催セミナー「2009 理念経営の実践とCSR」を開催。現在、金融危機をはじめとして、企業を取り巻く経営環境が急激に変化し、社会全体に不安感・不信感が増幅している中、改めて経営の原点に立ち返り、「経営理念」の重要性について、トップ企業経営者、行政、学術界、公認会計士といった、産・官・学を代表する講師がそれぞれの視点で論じました。
当日は大雨というかなりお足元の悪い中にも関わらず、本セミナーには1000名を超える方々にご参加いただき、理念経営に求める社会的関心の高さを伺うことができました。 今、企業に対する法規制強化が続き、企業経営として形式的用件の整備に流れやすい傾向にはありますが、経営理念という価値観を構成員一人ひとりが共有することの重要性について再考する機会となったのではないでしょうか。

新日本有限責任監査法人 加藤義孝理事長が開会に際し、「今日の厳しい経済環境において持続的な経営には経営者自身の揺るぎない信念を内外に示すとともに、 優秀な人材を育成していくことが急務である」とあいさつし、セミナーが始まりました。

新日本有限責任監査法人 加藤義孝理事長による挨拶
新日本有限責任監査法人 加藤 義孝 理事長 による挨拶

「経営理念」を軸にした経営

平田雅彦氏

最初の基調講演としてユニチャーム株式会社、平田監査役が登壇。
冒頭、現在、世界に広がる企業倫理の基礎を築いたのは日本古来の「仕事への働き甲斐」「お客様第一」などの精神であることを紹介。そして、パナソニックが松下幸之助氏による経営理念を確立し、高橋荒太郎氏が経営理念を普及させ、全従業員との経営理念の共鳴が実現した結果、トップ企業としての地位を築き上げ、また、近年の温風機事故の対応として年末商戦の広告を不良品回収の社告に切り替え、従業員を総動員して対象製品の回収に当たれたのは経営理念の存在があったことだと言及。最後に経営理念を企業文化として馴染ませるためには、経営トップが経営理念を常に信じて行動することが重要であると結びました。

持続的企業の経営のかたち

新原浩朗氏

次の基調講演として、経済産業省産業組織課、新原課長が登壇。
持続的な企業について、膨大な企業実証例から、同業界で類似したビジネスモデルであっても、常に高い利益率を維持している企業は真面目に情熱を持って取り組んでいる企業が多いことを指摘。また、企業経営をする際、監視によるガバナンスには限界があり、ガバナンス構築は監視の強化よりも、個々人の集合体である企業に属す、従業員が企業文化を理解、共感し、自発的に自己の規律を高めることが有効であると論じました。企業の持続に必要な創造力を発揮できる人について、人間としての感受性や社会に対する感受性を持ち合わせ、自分の意図を伝えながらも、フレキシブルに対応していくことが求められるとし、その中で創造力が生まれ、創造的なビジネスを行うことができ、つまり、持続的企業となるには資金、人材はもちろんのこと、創造の場として、このような組織風土の醸成や環境整備が重要な要因である、とまとめました。

組織を変えるミッション思考の経営

高厳氏

休憩後の後半開始、京大TTO調査チーム、高客員教授、高尾客員准教授、王助教が登壇。
経営理念の浸透状況について 1)経営理念の浸透レベル、 2)浸透レベルを左右する影響要因、 3)経営理念とパフォーマンスの関係を調査した結果、「経営理念に基づく行動が仕事に反映され、満足感等に影響し、モチベーションアップにつながる」「上司の理念尊重の姿勢が組織の一体感を生み、能力を活かす上で間接的に影響を与える」などの関係性が明らかになったことを言及。経営理念の浸透によるパフォーマンスの向上には、経営理念に対する経営幹部や上司の姿勢が重要となり、経営理念、組織体制、経営戦略を連動させ、従業員の共感を喚起するものでなければならなく、また、金融危機の原因には「ROE重視の経営」「企業の社会的意義、公器としての役割の欠如」「帰属意識の低下」が考えられ、改めて経営理念に立ち返る必要性を提示しました。

高尾義明氏 王英燕氏

京大TTOチームでは経営理念、内部統制等の調査、分析を行い、社会に対して提案や進言を行っています。

理念経営が企業を再起させる

大久保和孝氏

本セミナー最後の講演として、新日本有限責任監査法人 CSR推進部長 大久保パートナーが登壇。
経済環境が激変する中、企業の持続的成長で重要なことは確固たる信念(経営理念)、時代に即した価値観(行動規範)を持った経営(理念経営)を実践することと指摘。また、その組織の構成員が共有すべき価値観が時代とともに変化しているため、企業はその価値観の変化をセンシティブに正確に捉え、誠実かつ透明な経営に取り組むことが社会に求められていることを提起しました。しかし、現代では法令遵守やマニュアル化の影響により、従業員は思考停止に陥っている傾向にあることを懸念し、物事の本質や社会の変化を正しく理解できる人材育成について、松下村塾の教育哲学に触れ、今は「個性を尊重する教育」(自ら気づかせる教育)、「心の通い合う教育」(お互いの気持ちを理解する教育)が求められ、また、現場を理解し、実行することが、社会の変化を捉える上でのドライバーになると論じました。

最後に新日本有限責任監査法人 小島秀雄副理事長から閉会に際し、「昨今の経済環境化の中で理念経営という考え方が経営の見直しに役立つものとなれば幸いです」と、あいさつし、セミナーを閉会いたしました。

最後まで多くの参加者にご参加いただきましたことを厚く御礼を申し上げるとともに、このセミナーが皆様の今後の企業経営に何らかのお役に立てること を祈念しております。

会場の風景と新日本有限責任監査法人小島秀雄副理事長による挨拶

会場の風景と 新日本有限責任監査法人 小島秀雄副理事長による挨拶


「2009 理念経営の実践とCSR」 の当日の様子をPDFでダウンロードしてご覧頂けます。


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